音楽を仕事にするには?次世代アーティストの生計の立て方とやるべきこと

   

音楽が売れない

 

今回は音楽で飯を食っていく、次世代アーティストの生計を立てていく方法を書いていきます。

2005年くらいから「音楽業界はヤバい!」みたいな話になって10年くらい経ちましたが、順調にやばくなっているみたいですね。

 

CD生産量の推移

CD生産量推移

引用元:一般社団法人日本レコード協会 CD生産実績

 

こう見ると露骨に右肩下がりですな。こっからAKBとジャニーズを抜くととんでもないグラフになりそう(^q^)

ミュージシャン募集

ライブで食っていくという選択

 

ライブで生計

よく言われているのが、CDの売上がダメならライブで食っていけば良いじゃん!ってやつ

これも正直うーん…って思います。気軽にライブと言っても、そもそもそのライブをするのに結構な金がかかるっていうね。

 

駆け出しの4人組バンドを想定してざっくりと計算すると…


 

キャパ(収容人数)100人のライブハウスだとして、チケット代2000円で計算してみましょう。

一回のライブで 100人 × 2000円 =200,000円の売上。

 

ここからライブハウスに支払う出演料が大体50,000円くらい。

 

残った150,000円を4人で分配すると、1人あたり37,500円ですね。

こっから練習するのに必要なスタジオ代や楽器の購入・メンテナンスに必要な金額。交通費やフライヤーの経費を引いた残りの金額が手元に残ります。

細かい金額は算出できませんが、月に10日前後ライブをすれば何とかやっていけそうですね。

ライブハウスのキャパが大きければもっと売上は上がるし、メンバーが少なければ取り分は増えます。

 

 

ただし、これはあくまでライブハウスが満員になったときの金額です。

ライブ当日に大雨でお客が来なくなったり、メンバーが病欠で中止になったら一気に地獄行き。

ライブハウスに支払う出演料や交通費等の経費を全部負担しなくてはなりません。ライブが中止になっても、出てくもんは出ていきますし、ドタキャンとかはペナルティとして料金を上乗せされることもあります。

 

というより、満員にできるバンドなんて実際ほとんどいない!

 

以前2年ほどライブハウスで働いていたことがありますが、満員になったのは学校の卒業イベントくらいで、お客ゼロなんてことは日常茶飯事でした。そもそもライブハウスを当たり前に満席にできる実力を持っているミュージシャンなら、ライブという選択肢を取らなくても食っていくことはできます。

 

 

 

音楽で飯を食っていくための方法

 

音楽で食べていく

ミュージシャンの厳しい現状をダラダラ書いても嫌になってくるんで、打開策を書いていきます。

 

有名な考え方で「1,000 True Fans」という考え方。「千人の本物のファン」とか「千人の忠実なファン」ですな。ケヴィン・ケリーさんという方が提唱した、次世代アーティストの稼ぎ方理論です。

 

この考え方は「有名になって楽曲を売りまくろう」「有名になって全国ツアーで稼ごう」という考え方ではなく、的を絞ったファンの獲得で生計を立てる、という考え方です。

小難しいものではなく、ものすごく単純で年間1万円使ってくれるファンを1000人獲得しよう。ただこれだけ。単純計算で 1千人 × 1万円  = 1千万円 ほら生活できるでしょ?

 

何だか単純すぎて実感が沸かないかもしれませんが、ミュージシャンやアーティストからすればこの考え方は非常に重要です。

 

 

音楽は「あなたから買いたい」ができるビジネス

 

例えば昼時。あなたがお腹が空いているとします。目の前に「すき家」「松屋」「吉野家」があったとして、さてどこで食事をしますか?

ぶっちゃけどこでも良いですよね。メニューや味の好み、値段の差は多少あるかもしれませんが、「どうしても松屋でなきゃいけない」とか、「すき家以外の牛丼なんて食べれない」とはならないと思います。「お腹を満たす」という点だけ考えれば大差はありません。

 

 

ただし音楽ではコレが変わります。

例えばあなたが 西野カナ を聞きたくてitunesストアで検索をかけたとします。

あなた
西野カナ聞きたい!検索!

 

ストア
悪いが西野カナは扱ってないぜ。マリリン・マンソンでも良いか?

 

あなた
そうか…まぁしょうがない。OK!マリリン・マンソンの曲を買うよ!

 

とは絶対になりません。今ココを見ている方もわかると思いますが、好きでもないアーティストの曲なんて金をもらっても聞きたくないですよね。逆に好きなアーティストの曲なら多少の手間や金がかかっても聞きたいと思うはずです。

コアなファンであれば西野カナを聞くために別の配信サイトを調べまくるし、見つからなければCDショップまで足を伸ばしてくれます。間違ってもそこでマリリン・マンソンは聞かないっていうね。

 

コアなファンを獲得すればライブも頻繁に来てくれるし、新曲をリリースすれば多少高くても必ず買ってくれます。グッズとかファンクラブとかも大きな収入源になりますね。あとはちょっとアレな方法ですが、握手券を付けたり、初回版はリミックス付属とかも購買動機に繋げることが出来ます。

 

参考までにマリリン・マンソンと西野カナ

Marilyn Manson – (s)AINT

 

 

西野カナ ー GO FOR IT!!

ジャンルは違うけどどっちも名曲。目のあたりはちょっと似てる

 

この「1,000 True Fans」は売上を立てるのにも効果はあるのですが、「売上予測」を立てるのにも適しています。自身のファン層の年齢や住んでいる地域などを事前に把握しておけばかなり年密な予測が立てられます。(HP等でアンケートを取ればコアなファンは必ず回答してくれます)

例えばライブで食っていくという話を先ほどしましたが、平日に都内のライブハウスでライブをしたら何人くらい来てくれるのか?とか、休日に大型のホールを貸しきってライブをしたら何人くらい来てくれるのか?という予測が非常に立てやすくなります。

予測が立てば後は簡単です。出演するのに必要な金額や、練習するのに使用するスタジオ代等を計算して、残った分を自分の利益にすればOK。マイナスになりそうならやらない。もっとコアなファンを増やしたり、新曲配信で活動という選択をすればOKです。

 

 

コアなファンの集め方

 

コアなファン

 

んじゃコアなファンを集めるにはどうすれば良いのか?

 

これもとっても単純で「とにかく聞いてもらうこと」これに尽きます。

スマホの普及により、現代の人々はとにかく新しい情報にあふれています。ソーシャルゲームやネットニュース、まとめサイトやSNSなど、現代の人間はとにかく新しい情報や楽しみの中で生きています。電車に乗ったときに見てもらえればわかると思いますが、ほとんどの人がスマホをいじるか寝ています。

一昔前は誰もが当たりまえに音楽を聴きながら、ケータイや本を読んでいましたが、時代は大きく変わりました。僕ら音楽を作る人間はゲームやアプリを押しのけて、ユーザーに音楽を聞いてもらわなければなりません。

 

ソーシャルゲームを例に考えてみる

 

音楽と違いどんどん勢いを伸ばしているソーシャルゲーム。

ソーシャルゲームは基本無料でプレイができ、一部課金というスタンスを持っているものがほとんどです。課金をするユーザーの割合は5%前後、ほとんどが無課金のユーザーです

それでも運営していけるのは、その5%のコアなファンがしっかりお金を払ってくれているからです。

 

運営はこのコアなユーザーを獲得と維持するために、莫大な広告費を払ってCMを打ったり、ゲーム内でイベントをやったりと様々な工夫をしています。新規ユーザーの獲得と既存ユーザーを飽きさせないことが存続の鍵となるからです。

 

これに対して音楽業界はせいぜいYoutubeでプロモを配信するくらい。プロモを配信しているのはまだマシで、「著作権侵害だ!」と動画を削除させたり、「使用料を払え!」と真逆なことをやっています。これじゃ衰退するのが当然ですよねー。

 

 

とにかく聞いてもらうこと

聞く

 

音楽もゲームと同様で気に入ってもらえれば、ユーザーはお金を使ってくれます。そして気に入ってもらうためには、とにかくたくさんの人に聞いてもらうこと

 

ソーシャルゲームの課金率が5%なのと同様で、聞いた人全員がファンになってくれる曲なんて大天才じゃない限り書けません。

だけど100人に聞いてもらって5人が気に入ってくれる曲なら書くことは出来ますよね。1,000人に聞いてもらえれば50人がファンになってくれるし、10,000人に聞いてもらえれば500人がファンになってくれる。そして、その500人はライブに来てくれたり、グッズやファンクラブという形でお金を払ってくれる存在になります

 

ソーシャルゲームが大金をかけて広告を売っている現状、僕らもより多くの人に聞いてもらうためにはたくさんの仕掛けや行動が必要になってきます。

大金をかけて広告を打つ…とまではいきませんが、YoutubeやSNSを使用した宣伝、ニコニコ動画等のコミュニティを駆使くらいはしておかないと厳しいです。

 

ちなみに僕自身こんなかったるい記事を書いているのも同じ理由です。最初は自分の音楽配信用に立ち上げたHPですが、音楽配信コンテンツだけだとSEOで負けてしまうので、こんなのをわざわざ書いているんですな。もうやだ

 

作品を安売りしたくないという人へ

安売り

気持ちはわかる。わかるが、それだと確実に置いてかれます。音楽業界からじゃなくて、エンターテイメント業界全体からです。

そもそも、音楽業界自体が置いてかれているのに、そんな業界と足並みを揃えて価格を設定していることがおかしいんです。

 

良いものを作って、適正な価格を付けて、ちゃんとPRすれば商品は自然と売れていきます。

広告を打てるお金があり、良いものを作る技術もあるレコード会社がなんで音楽を売れていないのか?価格が適正じゃない・CDが高すぎる以外に答えがないんです。

 

モノの値段なんてのは時代や、消費者が変われば当たり前に変動します。今まではシングル1枚1,000円でも売れたかもしれませんが、今では売れない。これは価値と価格のバランスが取れていないからです。配信で1曲200円なら売れるけど、経営が厳しい?それは経営の仕方が悪いんじゃね?

 

 

まとめ

 

「音楽業界ヤバい!」と冒頭で書きましたが、実際は全然ヤバくありません。

ヤバいのはレコード会社の経営の仕方であって、音楽そのものは絶対になくならないコンテンツです。従来通りの方法で売れなくなったなら、違う方法を模索すれば良いだけ。こんなことはどこの業界も当たり前にやっていることであって、やっていないのは音楽業界だけです。

 

むしろ近年では機材の低価格化も進んで、プロとアマの境界も曖昧になってきました。レコード会社がヒィヒィ言ってる現状、アマの人々にとっては大きなチャンスだと思います。

 

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